映画予告の材料はどこから？

映画予告のカットはどこから？　１
DVDには映画予告も収録されているのですが配信では見れるのかな？ you tubeには上がってないようなので　案外ご覧になった方は少ないのかも。劇場版　宇宙戦士バルディオスは１９８１年１２月１９日公開なんですが映画館で予告がいつから流れていたかは不明です。（同年７月１２日に梅田東映会館で行われた映画の初めてのイベントで予告の公開はしていない）映画主題歌の「素顔のままで」が使われているのですがこの曲のレコーディングが１９８１年９月３０日（秋田書店マイアニメ１９８１年１２月号　他参照）なので１９８１年１０月以降公開？かもしれません。「短縮バージョン等は無く予告はこの１本だけ」と広川和之さんからお聞きしています。映画の予告って本編が出来上がる前に作るから本編では使われてないカットがあったり内容も微妙に違ってたりしますよね。バルディオスもそんな感じで１）映画の新作カット２）TV,映画未使用のTV未制作３５話「アフロディアに花束を」相当のカット３）TV、映画未使用の謎カットの三つに分かれてます。今回は（２）のTV、映画未使用、TV未制作３５話相当のカットについて触れたいと思います。
開始後１４秒あたり	５２秒あたり

画像引用Pioneer DVD 劇場版「宇宙戦士バルディオス」葦プロダクション　著作	画像引用Pioneer DVD 劇場版「宇宙戦士バルディオス」葦プロダクション　著作
これ、どちらも未制作の３５話「アフロディアに花束を（前）」のカットだと思います。なんでかって言うとどちらもTVシリーズ、映画では使用されてなく同じ構図、キャラの３５話コンテが存在するからです。どちらもたまたま３５話資料館では外してしまったページなんですがこちらです。３５話コンテは豪華本など公式資料では「山室清二」とありますが実際は３５話コンテは湯山邦彦さんです。

ここの C-149　が左のネグロスとアフロディア（注　コンテではネグロスの名前がまだ決まっていなかったので「ガロ」となっています）

C-１４４が右の演説するネグロス

	画像引用Pioneer DVD 劇場版「宇宙戦士バルディオス」葦プロダクション　著作

	画像引用Pioneer DVD 劇場版「宇宙戦士バルディオス」葦プロダクション　著作
「３５話は撮影を残すのみだった」と当時の同人誌インタビューで加藤博さん（TV　映画プロデューサー）が答えていらっしゃいます。また徳間書店アニメージュ１９８１年１２月号インタビューで広川和之さん（TV監督　映画演出）が TVシリーズから流用　カットされた話数はどこかの問いに対して「３５話３６話は動画の一部が出来上がっていましたので、これもテレビ用の絵を部分的に流用しました。」とあります。この時代（１９８１年）アニメ界隈で「動画」と言ったら原画、動画の「動画」で「動画配信」などの今で言う「映像」の意味ではないと思います。加藤さん発言にみられるように３５話は作画は終わってますし３６話もAパート原画は終わっていたはずです。（徳間書店アニメージュ１９８１年８月号にテレビが打ち切りになった時は？の問いに対して本橋秀之さんが「ちょうど３６話の原画を描いていたところでした。ほとんどできあがっていたんですが、それが色もつかないうちに終わっちゃって。」とあります。あと、当時のアニメ雑誌を見てみると「未放映分は打ち切り後も制作を続けている」的な発言が随所に残されてるんですね。（近代映画社ジ・アニメ３月号　相原義彰さん（TV　映画プロデューサー）徳間書店１９８１年アニメージュ８月号　山家靖朗さん（映画プロデューサー）秋田書店１９８１年マイアニメ９月号　相原義彰さん）また徳間書店アニメージュ１９８１年４月号にはアニメージュ編集部のコメントとして「フィルム制作の方は作画を自主的に進めており、契約など種々の条件が整えば本格制作に入れる態勢だ。」ともあります。劇場版バルディオス公開決定の報が主要アニメ雑誌に出たのは１９８１年８月号（１９８１年７月１０日発売）です。これは情報解禁がこの頃　というだけで「映画化の話は早くから出ていて豪華本発売の頃（１９８１年４月）には決まっていた」と広川和之さんからお聞きしたことがあります。徳間書店アニメージュ１９８１年９月号の相原義彰さん（TV　映画プロデューサー）のインタビューには「映画化の構想が持ち上がった当初は、あくまで３５～３６話までということで話を進めていたんです。」ともあるので正式決定前後の早い時期に、打ち切り時　既に作画の終わっていた３５話や原画の上がってる３６話Aパートは見切り発車で制作を進めていたとも考えられます。映画の初期の構想では３５話エピソードも相当入っていて予告にも使われたが後になって削られた可能性が高いのかな、と。「誰が殺したレイガン博士（こんなに違うTVと劇場版１）」でも映画製作途中でかなりの尺がカットされたのではないかと推測を述べたのですが上記の広川さん発言もインタビューを取った時点では映画本編にもTV３５話が使われていたけど後になってカットされたと思うとつじつまがあいます。（映画に３６話相当のカットは使われています。原画は本橋さんで動画は社内班のいのまたさん他　と考えると納得。参考リンク　資料館３６話「アフロディアに花束を（後）シナリオ　コピー２）今更タラレバで使ってほしかった・・・とか言ってもしょうがない。しょうがないけど見たいんですよおおお～　未制作３５話　３６話の上がってた？フィルム。葦プロさん　これ残ってたりしませんかねえ？？？？って残ってたらブルーレイの特典につけてるか。万一残ってたら私の持ってる未制作５話分の資料もつけてバルディオスブルーレイ　完全版発売！！！とか出ちゃったら超・ウレシイんだけど・・・

映画予告のカットはどこから？　１
DVDには映画予告も収録されているのですが配信では見れるのかな？ you tubeには上がってないようなので　案外ご覧になった方は少ないのかも。劇場版　宇宙戦士バルディオスは１９８１年１２月１９日公開なんですが映画館で予告がいつから流れていたかは不明です。（同年７月１２日に梅田東映会館で行われた映画の初めてのイベントで予告の公開はしていない）映画主題歌の「素顔のままで」が使われているのですがこの曲のレコーディングが１９８１年９月３０日（秋田書店マイアニメ１９８１年１２月号　他参照）なので１９８１年１０月以降公開？かもしれません。「短縮バージョン等は無く予告はこの１本だけ」と広川和之さんからお聞きしています。映画の予告って本編が出来上がる前に作るから本編では使われてないカットがあったり内容も微妙に違ってたりしますよね。バルディオスもそんな感じで１）映画の新作カット２）TV,映画未使用のTV未制作３５話「アフロディアに花束を」相当のカット３）TV、映画未使用の謎カットの三つに分かれてます。今回は（２）のTV、映画未使用、TV未制作３５話相当のカットについて触れたいと思います。
開始後１４秒あたり	５２秒あたり

画像引用Pioneer DVD 劇場版「宇宙戦士バルディオス」葦プロダクション　著作	画像引用Pioneer DVD 劇場版「宇宙戦士バルディオス」葦プロダクション　著作
これ、どちらも未制作の３５話「アフロディアに花束を（前）」のカットだと思います。なんでかって言うとどちらもTVシリーズ、映画では使用されてなく同じ構図、キャラの３５話コンテが存在するからです。どちらもたまたま３５話資料館では外してしまったページなんですがこちらです。３５話コンテは豪華本など公式資料では「山室清二」とありますが実際は３５話コンテは湯山邦彦さんです。

ここの C-149　が左のネグロスとアフロディア（注　コンテではネグロスの名前がまだ決まっていなかったので「ガロ」となっています）

C-１４４が右の演説するネグロス

	画像引用Pioneer DVD 劇場版「宇宙戦士バルディオス」葦プロダクション　著作

	画像引用Pioneer DVD 劇場版「宇宙戦士バルディオス」葦プロダクション　著作
「３５話は撮影を残すのみだった」と当時の同人誌インタビューで加藤博さん（TV　映画プロデューサー）が答えていらっしゃいます。また徳間書店アニメージュ１９８１年１２月号インタビューで広川和之さん（TV監督　映画演出）が TVシリーズから流用　カットされた話数はどこかの問いに対して「３５話３６話は動画の一部が出来上がっていましたので、これもテレビ用の絵を部分的に流用しました。」とあります。この時代（１９８１年）アニメ界隈で「動画」と言ったら原画、動画の「動画」で「動画配信」などの今で言う「映像」の意味ではないと思います。加藤さん発言にみられるように３５話は作画は終わってますし３６話もAパート原画は終わっていたはずです。（徳間書店アニメージュ１９８１年８月号にテレビが打ち切りになった時は？の問いに対して本橋秀之さんが「ちょうど３６話の原画を描いていたところでした。ほとんどできあがっていたんですが、それが色もつかないうちに終わっちゃって。」とあります。あと、当時のアニメ雑誌を見てみると「未放映分は打ち切り後も制作を続けている」的な発言が随所に残されてるんですね。（近代映画社ジ・アニメ３月号　相原義彰さん（TV　映画プロデューサー）徳間書店１９８１年アニメージュ８月号　山家靖朗さん（映画プロデューサー）秋田書店１９８１年マイアニメ９月号　相原義彰さん）また徳間書店アニメージュ１９８１年４月号にはアニメージュ編集部のコメントとして「フィルム制作の方は作画を自主的に進めており、契約など種々の条件が整えば本格制作に入れる態勢だ。」ともあります。劇場版バルディオス公開決定の報が主要アニメ雑誌に出たのは１９８１年８月号（１９８１年７月１０日発売）です。これは情報解禁がこの頃　というだけで「映画化の話は早くから出ていて豪華本発売の頃（１９８１年４月）には決まっていた」と広川和之さんからお聞きしたことがあります。徳間書店アニメージュ１９８１年９月号の相原義彰さん（TV　映画プロデューサー）のインタビューには「映画化の構想が持ち上がった当初は、あくまで３５～３６話までということで話を進めていたんです。」ともあるので正式決定前後の早い時期に、打ち切り時　既に作画の終わっていた３５話や原画の上がってる３６話Aパートは見切り発車で制作を進めていたとも考えられます。映画の初期の構想では３５話エピソードも相当入っていて予告にも使われたが後になって削られた可能性が高いのかな、と。「誰が殺したレイガン博士（こんなに違うTVと劇場版１）」でも映画製作途中でかなりの尺がカットされたのではないかと推測を述べたのですが上記の広川さん発言もインタビューを取った時点では映画本編にもTV３５話が使われていたけど後になってカットされたと思うとつじつまがあいます。（映画に３６話相当のカットは使われています。原画は本橋さんで動画は社内班のいのまたさん他　と考えると納得。参考リンク　資料館３６話「アフロディアに花束を（後）シナリオ　コピー２）今更タラレバで使ってほしかった・・・とか言ってもしょうがない。しょうがないけど見たいんですよおおお～　未制作３５話　３６話の上がってた？フィルム。葦プロさん　これ残ってたりしませんかねえ？？？？って残ってたらブルーレイの特典につけてるか。万一残ってたら私の持ってる未制作５話分の資料もつけてバルディオスブルーレイ　完全版発売！！！とか出ちゃったら超・ウレシイんだけど・・・